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2024/05/28

金豆投資とは?生まれた背景とメリット・デメリットを解説

金豆投資とは?生まれた背景とメリット・デメリットを解説

金豆投資と呼ばれる新しい投資方法が中国で話題になっています。金投資に興味がある人にとって、金豆投資がどのような投資なのかが気になるでしょう。

金豆投資はどのような投資なのでしょうか。金投資の方法としてのメリット・デメリットと合わせて、金豆投資の特徴を紹介します。

金豆投資とは

金豆投資とは、金豆(ゴールドビーンズ)と呼ばれる金製品を用いる金現物投資です。金現物投資では金地金(インゴット)や金貨を利用するのが一般的です。

金豆は第三の金現物として中国で流行しています。金豆投資は1グラムほどの金豆と呼ばれる純金を購入して資産にする投資方法です。

金地金は通常は1キログラムか500グラムから購入するのに対して、金豆投資は少ないグラム数で投資できる方法になっています。

金豆投資が生まれた背景

金豆投資が生まれたのは中国経済の不振が続いているからです。中国は2010年頃からデフレが続いています。金利政策によって低金利になっている状況があり、銀行に預金しても資産を増やすことは困難です。

不安定な社会経済の中で、安全資産で投資をしたいというニーズが高まりました。金は世界的に有名な安全資産です。

ただ、1キログラムの金地金を購入するには2024年4月当初の時点では1,200万円が必要になります。2010年時点でも350万円もの資金が必要でした。

ポイント
  • 金豆投資は1グラムから投資できるので少額資産でも金に投資できます。金豆投資は中国のZ世代から人気が高く、まだ少額しか投資に使えない世代から脚光を浴びています。

他の金投資との違い

金豆投資は少量から始められる金の現物投資です。金地金や金貨も金現物を資産にする投資ですが、金地金は単価が高く、金貨は発行数が限られているので流通が問題になります。金豆投資は中国では流通が多くて少額から投資できるのが違いです。

純金積立も金現物を実質的に運用できる金投資です。ただ、金豆投資とは違って金現物を手元に手に入れて運用するわけではありません。

純金積立でも一定以上の積立をしたら金地金を配送してもらうことはできます。しかし、金豆投資なら購入した時点で金豆を手に入れられます。

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金豆投資のメリット・魅力

金豆投資はなぜ中国で広まったのでしょうか。金投資の中で金豆投資をするメリットを見ていきましょう。

少額から始められる

金豆投資は金投資を少額から始められるのがメリットです。

金相場が12,000円/グラムなら、12,000円から投資を始められます。

ポイント
  • まとまった資金がなくても金の現物資産を手に入れることが可能です。金豆投資なら金地金を丸ごと購入するほどの資金がない時点から金現物による投資を始められます。

積立投資をしやすい

金豆投資は少額での取引ができるため、積立投資に応用が可能です。毎週、1グラムずつ金豆を購入するといった資産運用ができます。

金相場は刻々と変化しているので、いつ購入すれば良いかで悩みがちです。金豆を定期的に購入して積立投資をすれば、ドルコスト平均法によってリスクを下げられます。

金は中長期的には相場が伸びている資産です。積立投資によって中長期的な視野で資産を増やすのにうってつけでしょう。

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現物投資になる

金投資の中で金豆投資は現物投資になるメリットがあります。モノとして資産を手に入れられるため、インフレが起きたときには価値が上昇します。

世界的にインフレが進んでいる状況があるので、資産価値の上昇を期待できる資産です。

金豆投資のデメリット・注意点

金豆投資のメリットを理解して、始めたいと思った人もいるでしょう。ただ、金豆投資にはデメリットもあります。金豆投資の注意点を確認しておきましょう。

日本では金豆の購入が難しい

金豆が日本では流通していないので、日本では金豆投資が難しいのがデメリットです。

中国では購入できますが、日本国内では購入できません。中国に行って金豆を購入する手間も費用もかかります。

金純度のリスクがある

金豆投資では購入する金豆の純度について注意が必要です。金豆投資は話題になって人気が伸びている状況があります。

この流れを受けて悪質な業者が他の金属などの不純物を混ぜた金豆を販売する可能性があります。

注意
  • 金の純度が低ければ金資産としての価値は低くなります。

純度を確認して購入する必要があるのは金豆投資の大変な部分です。

盗難リスクがある

金豆投資は金豆を自分で保管する必要があるのがデメリットです。金豆が盗難されてしまったら一気に資産を失います。

自宅で金豆を保管していたら、空き巣に狙われて盗まれてしまうリスクがあるでしょう。金庫を購入して保管したり、金庫業者に安全な場所への保管を依頼したりすることが重要です。

注意
  • 盗難リスクの対策には費用がかかります。投資による資産形成では資産を減らす原因になるので注意が必要です。

金で少額から投資する方法

金豆投資は金現物による投資を少額から始められるのが魅力です。日本ではできないので悔しい気持ちに駆られる人もいるでしょう。

ただ、日本には他にも少額から始められる金投資の方法があります。ここでは金で少額から投資する方法を見ていきましょう。

純金積立

純金積立は1,000円くらいから始められる積み立て専用の投資商品です。証券会社や金地金業者から提供されているサービスで、少額の資金を毎月などの一定期間ごとに積み立てて運用できます。

スポットでの金の購入にも対応している純金積立もあるため、臨機応変に取引できる方法です。金地金にも交換可能なので、地道に積み立てて金現物を手に入れたい人に向いています。

金ETF

金ETFは金相場のインデックスファンドです。数千円から取引を始められるので、金豆投資よりも少額で始められます。上場している投資信託なので取引所が開いている時間帯には自由に取引できるのも特徴です。

ただし、金ETFは原則として金現物を運用するわけではありません。あくまで金相場に連動するインデックスファンドの運用です。

ただ、金ETFには金地金に交換可能な商品もあり、金現物の運用をしたい人にも適しています。金ETFは投資信託なので信託報酬の負担が必要になる点には注意が必要です。

ポイント
  • NISAでの運用が可能な銘柄もあるため、NISA口座で税金対策をしながら投資をしたい人に向いています。

プール共有型金資産

プール共有型金資産は金証書を通して金現物を購入・売却できるサービスです。金地金を保有している業者によるサービスで、1万円程度から金資産を運用できます。

プール共有型金資産は金地金を複数の投資家の間でシェアする仕組みの金投資です。サービスの提供企業が金地金を保管し、投資家の出資額に応じて金地金を分配する仕組みになっています。

ポイント
  • 金地金を丸ごと購入しなくて良いので少額から購入可能です。また、流動性が高いのが特徴で、いつでも購入・売却ができます。

金豆投資と同様に少額投資で始められるだけでなく、金資産の保管コストの負担をする必要がなくて安全性が高い投資方法です。流動性があって安全性の高い金現物投資をしたい人にはプール共有型金資産がおすすめです。

まとめ

金豆投資は中国経済の不安定さが背景になって生まれた金現物投資です。1グラムから金現物に投資できるので、少額資産を金で運用できるメリットがあります。

積立投資にも向いている魅力的な投資です。日本では金豆が流通していないので金豆投資ができませんが、他の金投資でも少額から投資を始められます。

プール共有型金資産は流動性が高くて運用しやすい金投資になります。積立投資にも応用できる仕組みなので、金現物投資の方法として活用していきましょう。

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