2024/08/23
2024年米国大統領選挙とトランプトレードの重要性・危険性
2024年11月5日に控える米国大統領選挙では波瀾万丈の状況が生まれてきています。
米国大統領選挙では民主党と共和党の一騎打ちの選挙がおこなわれるのが特徴です。米国大統領選挙の推移や結果は市場に大きな影響を及ぼします。
この記事では米国大統領選挙に紐づいて重要なトランプトレードの重要性と危険性を解説します。
目次
2024年の米国大統領選挙
2024年11月5日に予定されている米国大統領選挙に向けて、米国では選挙活動が活発に進められています。民主党政権が維持されるか、共和党政権に変わるかは政治経済に大きな影響があるポイントです。
まずは米国大統領選挙の初期の状況を確認しておきましょう。
2024年の立候補者
2024年の米国大統領選挙では世界的にも有名な2人が大統領候補として登場しました。民主党は第46代米国大統領のジョー・バイデン氏が当初出馬しましたが、カマラ・ハリス副大統領に交代しています。
バイデン氏が当選すれば継投によって民主党の基本政策が維持されると考えられていました、ハリス氏に変わったことで経済政策や移民対策が新たに盛り込まれています。
“インフレ対策の方針が立てられているため、物価の抑制による経済変化が起きると予想されます。”
一方、共和党では前大統領のドナルド・トランプ氏が担ぎ出されました。トランプ氏は大統領の一期目で終了して政権交代になりましたが、その後も政治・経済に影響力を持ってきた有名人です。
特にトランプ氏は攻撃的でアメリカ大国を作り上げるための提言を積極的におこなってきた経歴があります。米国内でも賛否両論はありますが、米国経済を活性化するうえで重要という認識も広まっています。
選挙活動でのアクシデント
バイデン氏とトランプ氏の支持率は2024年3月初頭から拮抗関係にあり、ややトランプ氏が優勢でした。しかし、選挙活動中に起きたアクシデントによって状況が一転しています。
トランプ氏が選挙集会での演説中に銃撃を受ける事件が2024年7月13日にペンシルバニア州バトラーで発生しました。
トランプ氏は右耳の上部を貫通する銃弾を受けました。その影響を受けて選挙集会に参加した人が1人死亡し、2人が重傷を受け、犯人も死亡したとFBIによって報告されています。波乱を呼ぶトランプ氏のアグレッシブさはこのようなアクシデントを呼び、バイデン氏は翌日7月14日に暴力行為を許さないという意思表明をしました。
この影響によりバイデン氏の支持率が若干向上しましたが、トランプ氏の支持率が上がってトランプ当確という見解も広まり、資産運用ではトランプトレードの重要性が高まりました。
ハリス氏への切り替えの影響
民主党がハリス氏に変わった時点ではトランプ氏が優勢になっていましたが、経済政策の発表などを通してハリス氏が支持率を上げ、8月時点ではやや優勢になっています。今後も激動が続くと考えられるため、両者の政策に関する言動には注意を払う必要があります。
トランプ氏の支持も根強いので、政権交代に伴うトランプトレードは投資をするうえで検討すべき状況が続いています。
ハリス氏とトランプ氏の両者の政策に関する言動や記事に注意を払いましょう。
トランプトレードとは
トランプトレードとは、トランプ氏の再選による政治・経済・金融の変化による影響に着目するトレード方法です。規制緩和や保護貿易などのさまざまな方針から、ドル高が促進され、米国債の利回りが上がる可能性が示唆されています。
また、トランプ氏の制作と関連する株価の上昇も期待されています。トランプトレードで注目されているのは以下のような資産です。
銃関連株
ウクライナ・ロシアにおける戦争の影響を受けて、好戦的なトランプ氏の当選は銃関連株の上昇につながると予想されています。7月13日の暗殺未遂事件の後も銃関連株は高騰しました。当確あるいは当選となると銃関連株が上がると予想されます。
金融株
金融株はトランプ氏の規制緩和の恩恵によって伸びると考えられています。銀行を中心として金融株はトランプ氏の当選が優勢な状況が続くと相場が上がるでしょう。トランプ氏の暗殺未遂事件の後も着実に金融株は上昇を続けていたため、投資家の認識としてトランプ政権ができるなら金融株は高騰するという意識があることがわかります。
エネルギー株
エネルギー株もトランプ政権では規制緩和の方向性を立てているため、当選により伸びると予想されます。
バイデン政権では再生エネルギーの利用に関して厳しい姿勢を持ち、環境重視の政策をしてきました。
トランプ氏はアジェンダ47を定めて、石油・天然ガスプロジェクトにかけていた制限を撤廃したり、自動車の排ガス規制などの規制を撤廃したりする方針を立てています。
パリ協定からの脱退も施策として上げていて、米国民のエネルギー関連の不満を解消する形を整えています。
ビットコイン・暗号資産
トランプ氏はビットコインなどの暗号資産について好意的な立場を取り続けているため、当選によってビットコインが伸びる可能性があります。
トランプ氏の銃撃があった後にはビットコインの相場は6万ドルを超える上昇を見せました。
ビットコインは暗号資産の中でも国によっては法定通貨としても用いているくらいの信用性があり、米国でも支払いに使えるサービスが増えています。暗号資産に対する懐疑的な姿勢を持つハリス氏が当選するか、好意的なトランプ氏が当選するかは暗号資産の運命を握る重要なポイントです。
ビットコインの暗号資産に対する二人の価値観を知っておきましょう。
金(ゴールド)
金価格はトランプ氏の影響によって変動しています。トランプトレードをするときには金も重要なターゲットです。トランプ氏が銃撃を受けた際には金価格の上昇がみられました。
テクニカル指標では移動平均線によるゴールデンクロスが見られるほどの大きな変動です。金は資産価値について、リスクヘッジという考え方や、長期的に伸びる資産という考え方などさまざまなので、複合的に発生した結果でしょう。
銃撃によるトランプ氏の当選が濃厚になったことを考えると、トランプトレードでは金も重要な資産です。
トランプトレードの危険性
トランプ氏が銃撃を受けたことで、米国ではトランプ氏の当確をほのめかす言動が目立つようになりました。トランプ氏が当選すれば共和党の政権になり、民主党のハリス氏が当選した場合とは市場の動きが大きく変わる可能性があります。
トランプトレードは政権交代による変動を狙うトレードなので、もしトランプ氏が当選しなかったら失敗する点に注意が必要です。トランプ氏の当選による社会の動きが想定通りにならなければ、株価なども予定通りの推移にならない可能性があります。
トランプトレードはハイリスクハイリターンの投資です。現状ではハリス氏の民主党政権になる可能性もあります。トランプ氏が優勢になったとしてもトランプトレードをすれば良いと安易に考えるのはリスクが高いので注意が必要です。
ハイリスクハイリターンの投資を選択する前に、ハリス氏の言動をまめにチェックしましょう。
米国大統領選挙を迎えるときに重要なポイント
米国大統領選挙は4年に1回の投資に大きな影響を与えるイベントです。米国の政治経済は世界に影響力があるので、どのような結果になるかを考えて資産を運用することが重要です。ここでは米国大統領選挙の前後における投資のポイントを紹介します。
選挙立候補者の状況から目を離さない
米国大統領選挙の立候補者の活動はニュースで報道されるので、目を離さないようにしましょう。
選挙で当選した後の政策について、大枠はあらかじめ公開されています。しかし、具体策については定められていないので、選挙演説などから読み取ることが必要です。ちょっとした発言に投資家やメディアが反応すると市場を揺るがします。
支持率が大きく変動する要因にもなるので、選挙立候補者の活動を徹底して追跡しましょう。
投資方法を多面的に考える
米国大統領選挙はさまざまな分野に影響を与えます。トランプトレードでも金融、エネルギー、暗号資産などの分野が注目されています。トランプ氏が当選したときに、どの分野にどのくらいの影響力があるかを考えて資産を選ぶと、より大きな資産形成が可能です。
逆にトランプ氏の当選によって相場が下がる可能性がある資産を他に逃がすことも重要です。大きな変化がある局面なので、投資方法を多面的に考えて資産を分配しましょう。
リスクヘッジを欠かさない
投資ではリスクヘッジが常に重要です。トランプトレードを狙って金融株やエネルギー株に着目して投資したとしても、投資した企業が不祥事を起こして株価が下がるリスクもないわけではありません。
ハリス氏が当選して、今までの規制が維持される可能性もあります。リスクヘッジを意識してポートフォリオを設計することが大切です。金(ゴールド)のように長期的に伸び続けている資産を持つのは安全策です。
まとめ
2024年の米国大統領選挙は波瀾万丈の状況になっています。トランプ氏の暗殺未遂事件があってから、共和党が優勢になる可能性が高くなりました。
トランプトレードが注目されているのもトランプ氏の当確をほのめかす見解があるからです。ただ、米国大統領選挙はさまざまな影響によって支持率が変動します。ハリス氏の出馬によって支持率を覆す結果も出てきています。
さらに世界の情勢や米国の経済などの影響によって、支持率が入れ替わることもあるので注意が必要です。トランプトレードを意識しつつも、リスクヘッジをしながら投資方法を多面的に考えて進めていくことが大切です。
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